＞＞＞初めてお越しの方は目次もどうぞ
悪くない、と言われても困る気持ち虐待にしろ、ＤＶにしろ、性被害にしろ、私が悪いんだと思い込んでいる被害者は多いものです。
それを被害妄想と言ってしまう人もいるし、もちろん私は悪くないと思える人もいる。
でも大半の人が「私が悪いんだ。だから○○される（された）んだ」と思っている、または思っていたと思います。
たとえば虐待なら、私が悪いことをしたからお母さんが怒る、私が悪いことをしたからお父さんが殴る。
ＤＶなら、私が至らないから夫が殴る、自分の稼ぎが悪いから妻が暴言を吐く。
性被害なら、私があんな時間にあそこにいたから被害に遭った。
などなど。
当然、本当に何も悪くないです。
仮に１００歩譲って悪かったとしても、暴力を振るっていいことにはならない。
夜道をミニスカートで歩いていたからといって襲って良いことにはならないし、稼ぎが悪いからといって暴言を吐いて良いことにはならないし、言った通りに出来ないからといって子どもやパートナーを殴って良いことにはならない。
ならないんだけど、頭で分かってても心がついていかないんです。
そうでも思わなきゃ、なぜ殴られるのか、なぜこんな思いをしなきゃならないのか、説明がつかないから。
自分が納得できる答えなんて、それ以外に見つけられないからです。
それでも、あなたは悪くない、と言い続ける。
当然、じゃあなぜこんな目に遭うのか、と訊かれる。
私はじゃあどうだったかと言うと、私が悪いんだと思っていた期間は圧倒的に短かったです。
短かったけど、じゃあなぜ私はこんな目に遭うのか、が分からなかった。
そして、その「なぜ」に答えてくれる人は誰もいませんでした。
・・・・・・ま、前世からの罰を背負ってるから、とか言う人はいるけど
でも今の私が言うことも、やっぱり「あなたは悪くない」です。
だって、悪くないもの。
悪いのは、暴力を振るう側。
どんな理由があろうと、それだけは確か。
でも、その相手が赤の他人なら、もっともっとまっすぐに「私は悪くない」と思えるのに、親だから、パートナーだから、どうしても気持ちがあるから思えない。
それも分かるから、「あなたは悪くない」と言われても受け入れられない気持ちも凄く分かる。
だから思うんですよね。
今は分からなくても、焦ってそう思い込もうとしなくても、いつか自然とそう思える日が来て、正当に怒りを出せる様になったらいいね、と。
焦って自分を追い込むのは、しんどいですよね。
まずは、「自分は悪くない、と思えない自分」を受け入れることが大事なんだな、と思います。