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http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/842.html

市民グループが作成した利用価値の高い被曝者手帳(カレイドスコープ) まだ間に合う、子どもの髪の毛、ツメ、乳歯を保存すべし
http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/842.html
投稿者 スカイキャット 日時 2011 10 28 21:41:31: 3nXimNhwS3/Ls

http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-960.html  

被曝者を救おうと精力的な講演活動を行っている、放射線の著名な専門家・崎山比早子氏、木村真三氏、市民学者の高木学校、その他、大学関係者の監修の下、福島の市民グループの人たちが企画・編集した「被曝者手帳」2種。
これは秀逸な内容です。 

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videnews.comの福島最新情報です。 

福島市出身の医療ジャーナリスト、藍原寛子氏の最新・福島報告です。
被災者の視点で、また、多少の専門知識がないと、重要であるにも関わらず、気がつかずに素通りしてしまうようなことも、取り上げています。 

このように取材内容がいいと、その情報だけでも、福島の将来を垣間見ることができます。 

この記事は、ほとんどが藍原氏の取材内容の報告ですが、一部、管理人がその他の情報を少しだけ加えて1本に文章化しています。 

今からでも遅くはない。髪の毛、子供の乳歯、切った後の爪を大切に保管しておくべき 

広島、長崎と同じように、福島でも「被爆者手帳」ができました。 

「被爆者手帳」というとインパクトが強いかも知れませんが、この福島県の二つの市民グループは、いずれも長崎、広島の市民団体を尋ねて被爆者から多くのことを学び、いずれ裁判になったときに「確固たる証拠」として役に立つような記録簿として、それぞれの健康手帳を作成しました。 

この二つの市民グループは、「愛する飯舘村を還せプロジェクト負げねど飯舘!!」と、すでに周知となっている「市民放射能測定所」。 


上の写真の左側の「健康生活手帳」は愛する飯舘村を還せプロジェクト負げねど飯舘!!が企画・編集したもので、コンテンツはサイトからダウンロードすることができます。(いちばん下) 

右側の「生活手帳」は、以前、こちらの記事で紹介した福島市の市民放射能測定所(「DAYS JAPAN/広河隆一の支援によって誕生した)が編集・発行しています。 

低線量ひばくから子どもの未来を守る 生活手帳は、Amazonなどのネット通販で購入できますが、一時的に在庫切れ。
特に急ぎの方は電話で直接問い合わたほうがいいかもしれません。(定価は税込み300円で送料無料。みんなが一度に申し込めば、最低印刷部数に達してすぐに増刷をかけるでしょう) 

両者には、それぞれ特長があって、飯館村が企画・編集した「健康生活手帳」のほうは、311日から来年3月までの1年間の行動記録や、どんなものを食べたか、といった内部被爆の手かがりになる情報を細かくつける、というもの。 

特に被曝の多かった430日までは記憶に残っている限り、細大漏らさず記入しておくことができるように、多くの記入欄があります。 

市民放射能測定所の「生活手帳」のほうはさらに細かく、原発事故が起きる前に、どんな既往症があったかまで記入させるようになっており、原発事故後に、体調の変化を感じた場合には、その状態についても詳しく記録するようになっています。
これは、医師に問診を受けているかのように詳しい。 

さらに事故後のトラウマなど、精神的なストレス面についても、書き込むようになっています。 

山菜を食べたか、葉もの野菜を食べたか、それは露地栽培かハウス栽培か、放射能の移行係数が高いといわれているシイタケ(キノコ類)、たけのこ、野草、牛乳、水(水道ミ水か、簡易水道か、井戸水か、ミネラルウォーターか)など、どれくらい飲んだり食べたりしたかを細かく記録できるようになっています。 

(管理人:
チェルノブイリ原発事故のときに明らかになりましたが、野菜などの農作物、キノコ、山菜などの山の植物は、放射生物質の吸収力が違います。その違いを放射能の移行係数で表しています。
もっとも吸収力の強いキノコ類は、移行係数が高い、ということになって、食べたら危険と判断の目安になるのです。 

これは農水省が発表していますが、テレビなどのマスコミは一切、報道しません。食品会社のCMや新聞広告が入らなくなるからです。 

野菜の移行係数について農水省が527日付けでアップしています。
農地土壌中の放射性セシウムの野菜類と果実類への移行についてのいちばん下にある「農地土壌中の放射性セシウムの野菜類及び果実類への移行の程度(PDF83KB)」で見ることができます。 

他の参考:http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/yasai_situmon.html  

「生活手帳」の方は、医療に直結するような内容になっています。 

この二つの市民団体は、被爆者の記憶が薄れないよう早く作りたかったようですか、完成は9月頭になりました。 

「健康生活手帳」の方は、飯館村の若者たちが編集に加わっており、どこどこの交差点にコンビニがいつ出来て、というように村で起こったことが細かく記録されており、「村史」としても貴重な資料になっています。 

また、そのときどきの放射線量や天候なども記録されています。
村人が、それらの情報から、311日~4月末当時、記憶を辿りやすいように工夫されているわけです。 

記憶があいまいになっている場合は、村民たちが集って互いに記憶の掘り起こしをやりながら書き込むことができるように、村民の交流を深める狙いもあるということです。 

市民放射能測定所の「生活手帳」の中身 

飯館村の「健康生活手帳」には、冊子の最後にビニールのクリアホルダーがついていて、髪の毛や、子供の乳歯、食べた野菜などを買ったレシートなど、一切合財をとりあえず入れておけるように使い勝手のいいものになっています。 

市民放射能測定所の「生活手帳」のほうは、他県の一般の人たちもネット購入できますが、飯館村の「健康生活手帳」は、本来は村人限定の非売品なので、入手したい人は手帳の代金という名目ではなく、飯館村への活動資金の寄付として1000円で購入することになります。 

この二種類の「被曝手帳」は、もともと福島の被災者が、将来、健康被害が出てきたとき、あるいは、その兆候が見えてきたときに、先に何らかの手を打つための記録簿として活用するため、そして国や東電などの凶悪犯罪者たちに補償を行わせるために企画されたもの。 

思っていたより反響は大きく、県外からも手に入れたいという人が殺到しているようです。
また、福島県の医師などが深い関心を示していて、そうした専門家たちからも「欲しい」との問い合わせが多いといいます。 

「健康生活手帳」も、「生活手帳」も、記録に際して重要なポイントを示しています。
それは311日から、 

・「屋外にいたのか屋内にいたのか」、 

・「屋内にいたとき、その建物が鉄筋コンクリート造なのか木造か(放射線の遮蔽率が違う)」、 

・「雨や雪に濡れたかどうか」、 

・「濡れたときには帽子をかぶっていたか、マスクをしていたか」、 

・「移動するときに車を使ったかどうか」、 

・「誰といっしょにいたのか」、 

・「飲み水は、井戸水、水道水、沢の水、ペットボトル、どれをどれくらい飲んだか」、
(震災直後は断水していたので、ペットボトルが売り切れてしまって井戸水や沢の水を飲んでいた人が多かった) 

というように、行動記録の大切なポイントを丁寧に解説しており、それを理解したうえで、自分で記録をつけることができるようになっています。 

歴史上、世界最悪の凶悪犯罪企業であるといっても、誰も異論をさしはさまない東電が、被災者が泣き寝入りするように意図的に複雑に作成した「早い者勝ち」の賠償請求書類と大違いです。 

この被曝手帳の優れたところは、将来の訴訟などの時に証拠として残すということ以外に、被曝者が記入しようとして読んでいくと、自然に放射能の性質を理解できるように編集されていることです。 

被曝者は、まだ、今この時も被曝しているのですから、記録すると同時に、放射線の特性を知り、被曝の防護方法を学んでいるのです。 

エデュケーション・ツールである当時に、コミニュケーション・ツールとしての機能も併せ持っているという点で、優れた企画ものだと思います。
国民の命より何よりも先に「責任逃れありきの官僚の弱いマインドでは、どう逆立ちしても作ることはできないでしょう。 

国が法的に定めた基準では、年間被曝許容限度量が1ミリシーベルト以内。
日本のメンゲレ博士、山下俊一の呪術的な言葉を鵜呑みにして、福島児童に年間20ミリシーベルトを許容する、という「案」を「これは名案」だとばかり、県民が県外に避難・流出しないように「非常事態の下での暫定措置という名目」で、国に佐藤知事が頼んだものです。 

福島児童をチェルノブイリ以上に被曝させている佐藤雄平は、世界の常識から見て、誰もが犯罪者と断じる他ないのに、日本では未だに被害者面をして、下手な「泣き芸芝居」を演じているのです。 

食品の暫定基準値の野菜、米などの穀類が1kg当たり500ベクレル、生涯積算被曝量が100ミリシーベルト、と次々とインチキで非合法まがいの基準を出してくる国。 

たんねんに調べていくと、まったく科学的根拠がありません。
いかに国民に高濃度に汚染された食材を食べさせるか、単なる帳尻合わせに過ぎないのです。 

それが証拠に、こうした数値を決めた「有識者」と言われる連中の、ただの一人さえも、その合理的な根拠を説明できないのです。 

そして、この年間1ミリシーベルトという法律で定められている数値でさえ、私たちの生活実態からかけ離れているのです。
前提は、屋外に8時間、屋内に16時間いるという条件で算出しているのです。
屋内にいる時間をなるべく多くしたほうが、建物の壁などで放射線を遮蔽できる分、被曝量は少なく見積もることができるからです。 

内勤の人間と、外勤の人間、外で日が落ちるまで遊んでいる子供たちも、一様に「1日当たり8時間しか屋外にいないことになっている」のです。 

この被曝手帳は、テーブルの上で、国に私たちの税金で雇われた連中が考え出したことを乗り越えて、「被曝者にとって、いったい何が本当に必要で、将来、重要になるのか」という一般市民の視点に立って企画されました。
これは、将来、強力な「武器」になるはずです。 

いざ国や東電対して集団訴訟するときに、国は「年間1ミリシーベルト」や、「非常事態だから20ミリシーベルトも、仕方がなかった」を都合のいいように盾に使うでしょうから。 

そんなときに、個別の被曝状況を細かく記してあるこの手帳は揺るがぬ証拠になります。     続