郵政完全民営化を断念すれば自民党は民主党とともに消滅の道をたどる(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

郵政完全民営化を断念すれば自民党は民主党とともに消滅の道をたどる(中川秀直)

朝日新聞に「郵政完全民営化を断念」との見出しの記事があるが、ミスリードであろう。16日の自民党総務会の決定では、金融2社の株式売却について「全株処分の方針」を明記している。

金融2社の完全民営化を求める議員が私だけでなく数多く存在しているのも事実である。しかし、残念なことに、自民党内に残念なことに、構造改革、郵政民営化、金融2社の株式売却を否定したい議員が少なからず存在しているのも事実である。

私は、昨日の総務会決定は、自民党は郵政民営化の基本方針の堅持、郵政株式売却凍結法案の即時廃止、郵政改革法案の撤回が原則であることを確認したものと考えている。そして、郵政民営化の見直しとは、郵政民営化法の3年ごとの見直し規定に基づくものであると理解している。

都市周辺部における郵便局の実態、民主党政権下の官僚天下り機関化後の日本郵政経営悪化の実態などを事実に基づいて検討し、改善策を考えればいい。

昨日の決定には、様々な検討項目が書かれているが、それぞれの検討項目は我々の郵政完全民営化の原則にそって検討し、是は是、非は非と結論を出せば良い。

朝日新聞がいうように、自民党が「郵政完全民営化を断念」したのかどうかは、いずれ明らかになる。万一、郵政完全民営化を断念するようなことがあれば、自民党は民主党とともに消滅への道をたどることになるだろう。

そして、郵政完全民営化を断念すれば、金融社会主義のもとで国民の大事な貯金の運用益が出ても「シロアリ」人件費に消え、「シロアリ」による運用が失敗すればAIJに運用委託された年金のように消え、結局、国民負担で国民の貯金を守るかという決断が迫られることになるだろう。そして、国民負担をしなければ郵便事業を支えられないという結果になるだろう。

私はこのような結末は見たくないし、それに加担するつもりもない。
(3月17日記)