経済成長は断じてない!下山(げざん)こそ時代精神??? | 加納有輝彦
テーマ:ブログ計量経済学などは全くの門外漢である。私などは、全く書く資格はないことを断わっておきます。
しかし、素人の素朴な疑問に、時に専門家が絶句する場面があるという。
これは愉快な瞬間だ。
例えば、人口が一定なら、経済成長は有り得ないという考え方があるらしい。
例えば、リニア新幹線が東京~名古屋開通すると、経済の回転速度があがり、経済成長するんじゃないかとなんとなく信じている。
でも、産業連関表を使って考察すると、プラスマイナスゼロになり、経済成長はないのだという。
ええ!
つまり、リニア新幹線の開通に伴い、経済回転速度が上がるが、例えば、名古屋に一泊する必要がなくなり、ホテルに今まで泊っていた人がホテルを利用しなくなる、あるいは、栄にくりだして一杯やるということもなくなる。タクシーも使わない・・・。
このように、リニア新幹線開通で、恩恵に浴するところと恩恵に浴さないところ、かえって損害を被るところと明暗が分かれる。
これを事細かに産業連関表で積み上げると、結局プラス・マイナスが相殺されて経済成長はしないということになるという。
わたしは全くの門外漢なので計算法も何も知らないが、確かにプラマイゼロになるらしい。
だから、結論、リニア新幹線開通しても「経済成長しない!」ってことになってしまう。
この考え方からすると、おそらく付加価値を創造して画期的な新商品を開発し、爆発的なヒット商品を発明したとしても、全体としては、その陰で、売れなくなる商品が必ず存在し、プラマイゼロになるというわけだ。
すると、人口増はどう扱われるのだろう?人口増で、裏面のマイナス要因ってあるのかな?
人口増のみが、経済成長要因なのか?きっとそうなのだろう。
それはさておき、産業連関表で完璧にプラマイゼロを証明し、経済成長はゼロと主張する専門家に、ある方が、素朴な質問したそうだ。
「江戸時代と比べると、現代は経済成長していると思うんですけど、なぜですか?」
すると、専門家と突然、絶句したというのだ。そして、そのまま答えを返せなかったというのだ。嘘みたいな本当の話だ。
まさか、江戸時代から現在までの人口増のみが、経済成長の要因だとでもいうのだろうか。
いま、「下山の思想(五木寛之著)」がベストセラーだそうだ。
もう、経済成長を望むのでなく、下山(マイナス成長)こそが道筋なのだと言う。
世界の人口が70億、日本はざっくり1億。だから、日本の経済規模は、1/70でちょうどいいのだという。
世界の1/70の経済規模にするためには、現在の日本のGDPを1/5の規模に縮小しなければならない。GDP約500兆円とすると、100兆円まで縮小して1/70になる。
年収、500万円の家庭なら、年収100万円まで縮小する。
ぶっちゃけ、想像を絶する貧乏生活だ。
著者の五木寛之氏は、養老孟司氏の本にそう書いてあったので引用したそうだ。
実は、この人口1億だから、1/70の規模でいいという考え方は、リーダー層にかなり空気のように支配的感覚になっているそうだ。
かの日銀総裁の白川氏まで、そういう考えらしい。大川隆法著の近刊『日銀総裁とのスピリチュアル対話』の中で、白川氏の潜在意識(守護霊)が語っているという。これからどんどん人口が減っていく。
人口規模にふさわしいレベルまで経済を縮小しなければならないので、不景気こそよいのだという。不景気だったら経済が縮小するからだ。だから日銀は何もしなのだという。何もしないことが、日銀も安泰で、日本経済も縮小し、1億人の人口に分相応な規模まで堕ちるからだ。
今は、不景気、すなわちデフレ不況の放置こそ、正しい選択だとうわけだ。
なんとも、おそろしい話だが、白川総裁の本音(潜在意識)である。
ケインズから計量経済学の流れが生まれたそうだが、ケインズ自身は、経済は方程式で表せないと言っていたそうだ。
いま、時代は、下山の思想が象徴する「もう経済成長はしない。いや、する必要がない。」下山こそ山頂に到達したものの、次なる使命なのだという。マイナス成長という下山こそ、時代精神だというわけだ。
ここで、江戸時代から現在は、経済成長したと思うんでうけど、みたいな素朴な論点で、この下山の思想自身を「絶句」させたいわけだが、現時点では、言語化できていない。
まあ、産めよ増やせよ!というわけにもいかないでしょうね。(^^)
しかし、な~んか違うという思いはある。
少子高齢化、人口減少のところが「下山の思想」の拠り所ともなっていると思う。
さて、これから素朴に言語化していきたいと思う。今日は、この辺で。
※読者の皆さまから、下山の思想を打破する、「素朴なことば」を教えて頂けたら嬉しく思います。
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