脱原発世界大行進でのスピーチ(全文) | イージー・ゴーイング 山川健一

脱原発世界大行進でのスピーチ(全文)

1 月14日(土)の脱原発世界大行進in横浜におけるスピーチの全文です。
引用、転載、すべてOKです。

山川健一です。
寒い中、こんなに多くの人達が集まったという事実にぼくは感動しています。
最初に確認しておかなければならないのは、東電福島第一原発の事故が「収束」したなどという言説を信じる人は誰もいないだろうということです。
年明けから、セシウムの降下量が急増しているという報告があります。
何かが起こったのです。あるいは、何かが継続しているのです。

すべては「福島第一の事故を抑え込むことができれば」という仮定の上での話にすぎません。
しかし幸運なことにあの怪物を抑え込むことができて、この列島からすべての原発をなくすことができれば、ぼくらの未来が拓ける可能性はゼロではないはずです。
愛する人を失えば、子供達を失えば、ぼくらには何ものこらない。
だったら怖れるものなんて何もない。
やるしかない。
それこそが、日本のジャスミン革命なのではないでしょうか。

多くの人々が、今回の原発事故における情報統制が異常だと感じています。なぜか。戦後の日本の原発建設が、じつは核兵器の開発と表裏一体だったからです。核の平和利用というスローガンの裏側で、核兵器の所有が模索されてきたのです。

原発はいわば国策として遂行され、巨額の金が電力会社に流れ込み──やがて私企業にすぎない電力会社が政治家や官僚を支配するという逆転現象が起きてしまったのです。

今こそ日本列島のすべての原発を止め、廃炉にしなければなりません。
これは最後のチャンスです。
廃炉にはお金と時間がかかる。
そんなことは言われなくてもわかっている。
しかしこれはコストの問題ではないのです。
原発を止めなければ、われわれに未来はありません。
今のこの瞬間、地震が起きて4号炉が倒壊すれば日本はおしまいです。
いや、原発事故の問題は福島だけの問題ではない。東北の問題でも、関東、東日本の問題でもない。日本全体の問題、いや、地球規模の問題なのです。

日本は民主主義の国家ではなかったのだ、と多くの人が感じているだろうと思います。しかし同時に、民主主義こそはわれわれにのこされた唯一の武器なのではないでしょうか。ツイートすること、デモに参加すること。それは、民主主義社会におけるわれわれ市民の正当な権利です。
今日は整然としっかりデモをやって、原発はいらない、東電を解体して発送電分離を実現するのだというわれわれの意志を世界に向けて発信しようではありませんか。

われわれはあきらめるわけにはいかない。
だからこそこの戦いは維持できる。
これはイデオロギーの問題でもなければ、方法論の差異の問題でもありません。
われわれ自身と子供達の生命の問題なのです。

われわれは戦うぞ! 
戦うぞ! 戦うぞ!
原発なんていらない!
無慈悲な東電をゆるさないぞ!
東電を解体するぞ!
われわれはあきらめないぞ!
あきらめないぞ!

ありがとうございました。
ピース。


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@tatangarani


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