〇ドキュメンタリー映画『ソウル!』、トライベッカ映画祭に
【Documentary Movie “Mr. Soul!” Premiered Tribeca Film Festival】
ソウル!
1967年から1973年頃までPBSテレビ(公共放送)で放送されていた『ソウル! SOUL!』という番組があった。毎週、ブラック・アーティストやいろいろな分野のゲストを招き、トークとライヴを見せるというシンプルな番組だった。同様の番組では1971年から始まる『ソウル・トレイン』が長寿番組となったが、『ソウル!』も一時期話題を集めた。
『ミスター・ソウル!』の司会者エリス・ヘイスリップ
その『ソウル!』の映像を掘り起こし、ソウル・ミュージックを軸に、当時や最近のブラック・アーティストにインタヴューしたものをまとめたドキュメンタリー映画『ミスター・ソウル!』(MR. SOUL!)(メリサ・ヘイスリップ、サミュエル・ポーランド監督、115分)が、2018年4月のトライベッカ映画祭で公開されている。
今年のトライベッカ映画祭は、2018年4月18日(木)から29日(日)まで行われている。他にもゴスペル(『ゴスペル・アコーディング・トゥ・アンドレ』(ケイト・ノヴァック監督)やブルーノート・レーベルについての映画(『ブルーノート・レコーズ:ビヨンダ・ザ・ノーツ』(監督ソフィー・ヒューバー)などの音楽ドキュメンタリーもある。
https://www.tribecafilm.com/filmguide/mr-soul-2018
この『ミスター・ソウル!』ドキュメンタリーにはロバート・グラスパー、レイラ・ハサウェイなどのパフォーマンスから、70年代に活躍したソウル・ヴォーカル・グループ、ブラック・アイヴォリーのメンバーのインタヴューなどがフィーチャーされている。
Beandrea July
Writer and podcaster based in Los Angeles. Intern at Women and Hollywood.
Apr 21
Tribeca 2018 Women Directors: Meet Melissa Haizlip— “Mr. SOUL!”
■『ソウル!』について
『ソウル!』は、1968年9月からパイロット版が放送され、それらには、バーバラ・アクリン、パティー・ラベール&ザ・ブルーベルズ、ノヴェラ・ネルソン、ビリー・テイラー、ヴァイブレーションズなどが出演した。10月からレギュラーとなり、エリス・ヘイスリップが司会者となった。
ブラック・ミュージックのみならず、ブラックのアート、文学、ポエットなどにもフォーカスし、ブラック・カルチャー全般にスポットを当てた。
『オプラ・ウィンフリー・ショー』の前に、『アルスィニア・ホール・ショー』の前に、『ソウル・トレイン』の前に、この『ソウル!』があった。
音楽に限って言えば、スティーヴィー・ワンダー、アース・ウィンド&ファイアー、デルズ、アシュフォード&シンプソン、アル・グリーン、マッコイ・タイナー、マックス・ローチ、ヒュー・マサケラなどが登場している。
■メリサ・ヘイスリップ
1965年4月30日マサチューセッツ州ボストン生まれ。コネチカット州、ニューヨーク州育ち。映画・映像関係の仕事を多数しており、2009年には、自身のプロダクション「シューズ・イン・ザ・ベッド・プロダクション」を設立。2013年には『ユーアーデッド・トゥ・ミー』(ウー・ツァン監督)をプロデュースしている。『ソウル!』の司会者エリス・ヘイスリップは、メリサのおじにあたる。
■映画クレジット
『Mr. Soul!』
CAST & CREDITS
Director:
Melissa Haizlip, Samuel Pollard
Producer:
Melissa Haizlip
Screenwriter:
Melissa Haizlip
Cinematographer:
Hans Charles
Editor:
Annukka Lilja, Blair McClendon, Giovanni P. Autran
Composer:
Robert Glasper
Executive Producer:
Blair Underwood
Consulting Prodcer:
Doug Blush
Cast:
Ellis Haizlip, Harry Belafonte, Nikki Giovanni, Amiri Baraka, Sonia Sanchez, Kathleen Cleaver, Kool & the Gang.
■トライベッカ映画祭
トライベッカ・フィルム・フェスティヴァルは2002年からロバート・デニールなどの呼びかけで始まった。インディ映画でドキュメンタリーもののフェスとして大きくなり、2006年、2007年にかけては8000本以上の応募があり、1500本以上がマンハッタンの映画館で期間中にかけられた。最終日に20近くの部門で表彰する。300万人がこの映画祭に参加、年に6億ドルの経済効果があると見られている。
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『ミスター・ソウル』といえば、サム・クックの同名アルバム。
ミスター・ソウル(紙ジャケット仕様)
サム・クック
SMJ (2012-03-07)
ENT>MOVIE>Mr. Soul!