「どうしたらプロになれますか?」

真剣に質問をしてくるのだから僕は取り繕うことなく真剣に答えるようにしている。相手が子どもだろうと、リスペクトを持って真剣に話しをする。


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その上で「上手な投資が出来るようになるとプロと呼ばれる仕事が出来るんじゃないかな」と話すことがある。

子どもには少し難しい内容かもしれないが真剣に話を聞く準備ができていれば伝わると信じている。もちろん、何度でも、できるだけ分かりやすく話をする。


「投資」をするのはお金だけではない。時間や労力、知識、場合によっては人脈もそれだ。特にアスリートはお金よりも「どこにどう時間を使うか?」、や「誰と出会い、どんな影響を受けるか」が非常に重要だと言えよう。なので、プロになるという目標達成のために時間や出会いへの投資を疎かにしていては「プロフェッショナル」と呼ばれる職に就くことは非常に難しい。積極的に自ら行動しなくては時間も出会いも得られないのだ。その事に早く気付いたほうが有利だ。


これは、どの職業でも同じことが言えると思うのだが、他人より抜け出ようと思えば、自分の時間を使い学校で資格や学びを得たり、成功者の講義を受けたり必要な道具を買ったりする。これは自己投資だ。自己投資をし仕事をする者は回収のことを考える。だから更なる努力を惜しまない。時間とお金、人への感謝があるからこそ簡単に投げ出したりはしない。そして、その働きに適した対価(お金、時間、出会い、など)を手にすることが出来る。そんな仕組みを先人たちは作り、我々はそれを社会と呼び生かされている。僕はそれを野球から学ばされた。


プロになるためには必要とされなければならない。

しかし、時々、自己投資もせずに上手く行かないことを環境の所為にしてしまう者がいる。環境を否定することは自由だが、それで現状は何も変わらないし不満だけが残る。否定するほどの何かに気付いているのであれば自分が変わればいい。行動すればいい。生き残るのは環境に応じて変化できる者なのだ。生きていれば変われる。本気になれば変われる。


では、投資についての優先順位は?と、聞かれれば、人、時間、金だと応えるだろう。職種によっても変わるかも知れないが競技寿命が短いアスリートにとって出会いと時間は尊い。自分が夢に挑戦している時間、家族との時間、仲間との時間は金で買うことは出来ないから。


僕自身、金無し、コネなし、ブランク有りだった26歳。先の人生を事を考え、思い切って渡ったアメリカで貴重な出会いと経験をし今に至る。


新年度を迎え「自分にできること」を改めて考えてみた。これまでの人生に投資してきたものが未来を造っていくと思うと、ワクワクがとまらない。夢を諦めない誰かのために、社会のために、自己を投資して生きてみようと思う。


Respect for all.