大会がなくなる理由 | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

せっかく開催されていたマラソン大会などの
各種スポーツ大会が何らかの理由により、
なくなってしまう理由・・・

①参加者が集まらない。
②予算が足りない。(赤字である)
③運営の人手不足。

④許認可の問題。
⑤天変地異による継続困難。
⑥主催者の都合。

マラソン、自転車、トライアスロン、トレイル
ランニング・・・、およそ各種の参加型大会
では上記の理由で説明がつくと思います。
特に①②③は3大理由と言って良く、いわゆる
大会の淘汰もこれらの理由で説明できます。

④⑤⑥はレアケースだと思いますが、こちら
はいくら大会自体に人気があって予算など
問題なくても大会がなくなってしまうケースと
なります。

今年、巡り合わせの年なのか、計測工房では
2つの人気マラソン大会が終幕を迎える場面
に立ち会います。どちらも⑥の理由と言えます。


1つは5月にすでに終了した長野県中川村の
信州なかがわハーフマラソン
3,500人の定員が満員御礼の大人気大会でし
たが、民間・非営利の実行委員会で継続して
いくには気力・体力とも限界を迎えたという
ところです。これが自治体主催の行政の大会
か、営利目的の民間企業主催大会であれば
間違いなく継続したでしょうが・・・。


そしてもう1つが9月に迎える東京お台場での
ランガール★ナイト
こちらも1,000人の定員が満員御礼の大人気
大会ですが、こちらも民間・非営利の主催者の
意向として「大会は1つの役割を終え、主催者
は次のステップへ移行する」と表明されています。
今大会は極めて発信力の高い注目大会だった
だけに、もし営利目的の民間企業主催大会で
あったなら、120%継続したでしょう。


140906-11
(過去のランガール★ナイトより)


これら、信州なかがわハーフマラソンと、
ランガール★ナイトは双方とも民間・非営利
の主催者であったことは共通しています。

大会を継続させていく主因として、
「安定した体制」=自治体主催の行政の大会
「安定した利益」=民間企業主催の大会
この2つは大きいと思います。
このどちらでもない民間・非営利の主催者の
大会の場合、いくら人気があって予算に問題
がなくても大会はなくなりうるのです。



ただ個人的には、信州なかがわハーフマラソン
もランガール★ナイトも、長いお付き合いを
させていただいたからよくわかりますが、
「こうやって大会が消えていくのもそれもまた
人生の妙ではないか。万物流転である」
といった達観した納得感はあります。

さらに言えば、大会がなくなっても人と人との
ご縁は続きます。人間としてはそちらのほうが
はるかに重要であるし、将来また違った形で
繋がることもあります。大会は、ご縁の1つの
結節点だったのだと。