vol.1108

昨日、37歳の経営者を紹介された。

その人は

自らも板場に立つ調理師で

すでに2店舗の和食屋を経営されている。

１，２年後には

３店舗目を出店計画だと・・・

本人曰く

　「3年で１店舗の出店を目指しているんです」っと・・・

そんな彼と、色々話をしていると

　「僕は絶対に借金はしないんです」

　　　「借金をしないといけないくらいなら、店を辞めます」

っと、えらく力をこめて言われた。

わしが、借金大王だったってことを

紹介者から聞いていたのか

あんたとは違うんです

っと言わんばかりの勢いで

　「僕は絶対に借金はしないんです！」

・・・っと

お見事

借金をせずに

すでに２店舗も持っている

理想です！

この先も借金はしません！

まじで、理想です！

ただ・・・

借金なんて・・・

したくてするもんじゃないんですよ

どうする事もできなくなって

すがる思いで、金を借りて

その急場をしのぐんです

だから、「借金しません！」っと

頭で理解しているうちは

まだ、その境地がわからんと思うよ。

「借金するくらいなら、店を閉めます」

マジで、土壇場に来た時に

こういうジャッジが出来れば

それは立派な経営者じゃと思うよ

ただ、

今の時点で、お店を２店舗持って

この先、もう１店舗店を持とうとしている。

そんな時に、急激な売上の落ち込みから

色々な支払が滞ってきて

最終的には、従業員の給料まで・・・

こんな時の人間心理は

とりあえず、今がしのげれば

広告もうったし、メニューも一新したから

必ず売上は上がってくる。

だから、今がしのげれば・・・

５００万さえあれば・・・

例え５００万借りても

売上の中からすぐに返せる！

こんな風に、どこにも根拠の無い

例え話が多くなってくる。

こんな追い詰められた状況下で

『借金するくらいなら、店を閉める』

こういう判断って、中々できんと思う。

せっかく作ってきたお店を

まだ、金を借りて今をしのげば何とかなる

そう思える、選択肢があるなら

そこにしがみつきたくなるもの

なんせ、自分で作ってきたお店だから。

そこには、わが子と同じくらい愛情があるもの。

それを、あっさりと締めれる様な経営者なら

それは、スゴイ人じゃと思う！

でも、一般的な人なら

あれやこれや理由をつけて

まずは、借金する選択肢を選ぶに違いない。

じゃけ、わしから言わしてもらえば

借金する事が悪いんじゃない。

借金をして、金のありがたみを

体で勉強する事も、わしは必要じゃと思う。

最高の学習方法は

自分の体で、痛みを感じること！

これに尽きると、わしは思う。

昨日会った彼の

３年後が楽しみじゃ。

ほんじゃまた