16・信用創造/貴方の誤解を解消? お金を物と勘違いしていませんか? | ビート・マンのブログ

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今年は景気を考える?

日本景気はコロナ以前から重症ですよね
 
 
前回の「信用創造とは?」で記載しましたが、通貨(お金)は無から作り出されている。このことを理解するとお金の概念が変わります。
 
そしてお金を作り出しているのは日銀だけではない。民間銀行もお金を作り出している。ここを理解するのに邪魔になる概念が存在し、それを作り出しているのは貴方自身なのです。
 
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ここで貴方がお金を借りると想定します。貴方は20万円が必要になり、知人に借金を申し込みます。知人は子供時代からの親友でAさんとBさんです。
 
Aさんは預金が5万円。
Bさんは預金が200万円。
 
当然ですが貸してくれるのはBさんです。
 
理由は現金(預金)を20万円以上持っていなければ貸すことができないからです。しかしこの発想が「管理通貨制度」「信用創造」を理解する障害になるのです。
 
個人レベル(価値観や常識)で考えてはいけません。何故ならお金は物ではないからです
 
2022年現在、現金で商品を購入する人は昭和の時代と比較すると減少しています。クレジット・カードを利用する人が増えているからで、現金を持ち歩かなくても買い物ができます(100円ショップでも利用できる)。
 
昭和の時代は現金が主流でしたので「お金=物」と感じていたと思います。今でも現金主義の人は存在しますが・・・
 
財布にお金が無くても買い物ができる。この現実を受け止めることは可能だと思います。何故ならお金は物ではなくデジタル・データーだからです。
 
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では、貴方が優良企業の社長だと仮定します。貴方の会社は新規ビジネスを起こすことになり、取引銀行に20億円の融資を持ち掛け承諾されました
 
しかし取引銀行の金庫には1億円しか存在しません。取引銀行はどのように貴方の会社の口座に20億円を振り込むのでしょうか?
 
特別なことは行いません!取引銀行は貴方の会社の通帳(口座)に20億円を書き出すだけです。これが信用創造の実態です。
 
取引銀行の金庫には1億円しかなくても20億円の融資は可能なのです。個人レベルの価値観や常識ではありえませんが、これが真実なのです。別名「万年筆マネー」最近は「キーストローク・マネー」と呼ばれる理由はこれです。
 
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この話を聞くと「お金は無尽蔵に量産できるの?」と思うかもしれませんが、その発想は極端です。実際はカラクリが存在します。その調整役が「日銀当座預金」です
 
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前回、この文章を記載しました。
2013年頃、日銀は異次元の金融政策を打ち出しました。日銀が国内市場の国債をガンガン買いまくったのです。これにより「日銀当座預金」にお金が潤沢に貯まりました。これにより民間銀行は市場にお金を貸し出す資金が増え、民間企業の設備投資などへの貸し出し準備ができたのですが・・・
 
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そして「日銀当座預金」が国債発行に重要な役割を果たしています。何回も記載しますが、国債を政府が発行することで、日本国内市場にお金が増えることにつながるわけです。
 
国庫債券(国債)=お金を生み出す行為
 
2020年に実行された特別定額給付金(国民一人当たり10万円支給)」が身近な国債の事例で、12兆円程の資産が国民に生まれたとも書かせていただきました。
 
お金を生み出す行為は政府によって行われるため、その発行額は政府の負債になります。
 
しかし、その負債は民間企業や国民の口座に入るため、政府の負債は国民の資産に変わるのです。
 
この表現は何回も記載しますので、皆さんも覚えていただきたい。
 
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14回「管理通貨制度」で書きましたが、通貨の発行量は通貨当局(日本は日銀)が調整することで、実際は政府が調整することが可能
 
15回「信用創造」で書きましたが、
「お金は無から突然生まれるのが現在の常識」
 
16回(今回)伝えたいことは、銀行は金庫にあるお金以上の貸し出しができる。貴方の価値観や常識は邪魔な概念なのでリセットしましょう
 
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何となく見えてきましたか?ぼんやり程度でしょうか?「日銀当座預金」を知るとハッキリ見えてくると思います
 
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以前、(国債の発行で)破綻はしないが国民が将来返済することになると論ずる人が存在します。この意見は正しいでしょうか?と書きました。理由はあらためて書きますが、国民が将来返済する必要はありません!

 

今回はここまでとさせていただき、次回に書かせていただきます。

本ブログのテーマは「デフレ脱却するには」です。