1月17日。

阪神淡路大震災から26年になる。

あの朝、自然の猛威を前に人間の無力さと恐怖と不安を覚えました。ライフラインは途絶え、父は破壊され変わり果てた街に飛び出し、ボランティアに従事していました。高校のグラウンドは臨時の遺体安置所となり、16歳の自分はただただ呆然と今を受け止めきれず、その先なんかを見る余裕もなく右往左往していた記憶があります。

今この年になって様々な経験をして思うのですが、天災を機に社会や自分自身がどう変われたかを振り返り、これからの指針を示す強い視点が必要になってくるでしょう。

昨今、世の中の防災意識は確実に高まりました。あの出来事がきっかけとなり「ボランティア元年」とされ、助け合いの理念が根付いたに違いないはず。論争や紛争が続く世の中で、鍵となる「助け合い」。大災害はこれからも必ず起こり得ます。辛く悲しい経験から新しい形づくりの光を見いだす心構えは忘れずにいたいです。

ただ…危機的状況下において、各自の自己責任下のボランティア精神だけに頼る時代ではもうなくなってきたのかもしれないな。







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