相変わらず新型コロナウイルスの報道ばかりで、皆さんも気になる事が多いと思います。
細菌(微生物)と違ってウイルスは自力増殖が出来ないので生物ではありません。
感染して増殖するウイルスを作るのは自分自身の体(細胞)です。
ウイルスの遺伝子の設計図を基にあなた自身の細胞がウイルスを作ります。
先月からワクチン接種が始まりました。
mRNAワクチン(メッセンジャーRNA)って何かご存知ですか?
「mRNAワクチン」はウイルスの全ての設計図では無く、一部の設計図、コロナの表面に生えている、ツノの突起物「トゲトゲ」の部分だけを取り出し、油の膜に包んで「筋肉注射」して接種するというのが、今回のワクチンです。
「ツノの設計図」はメッセンジャーRNAと呼ばれるもので、それを摂取するから「mRNAワクチン」と命名されています。
これを注射すると皆さんの体内の細胞にコロナのツノを作ります。
ツノだけがバラバラにあるのではなくて、あなたの体の中の、どこかの細胞の表面に密かにツノの芽を出します。
そうなると体の免疫システムは「異分子」と認識して、これを破壊する反応が始まります。
これが「免疫が誘導される」というメカニズムで、このツノに対する抗体を、私たちの体自身が作り出せるようにしよう、というのがmRNAワクチンの基本です。
しかし、ワクチンの有効性も実際のウイルスは増えれば増えるほど突然変異を繰り返して「新型」「変異種」「変異株」が生まれやすいという欠点があります。
ウイルスの突然変異速度と「ワクチン確立速度」を比較すると、ウイルスの突然変異の方がはるかに高速なので、初期型のワクチンの普及だけで、効果的にウイルスを抑え込むことができるかどうか?
答えは?
経過を見ないと分からないです。
新しいウイルスの特徴は変異しやすいと言われています。
ウイルスにとって生存しやすい変異が起きると、その変異株が急速に増えていきます。
こうした変異がヒトの病気に影響しない場合もありますが、過去のスペイン風邪では感染力と病原性を増強することになり、その結果、大惨事に至りました。
今回の変異株は2020年2月に発生していました。
2020年1~2月に中国で発生した変異株(D641G)は、その後、ヨーロッパに波及し、大流行を起こしました。
この変異株は感染力が強く、その後、世界中に流行が拡大していきました。
現在、世界各地で主に流行しているウイルスも、日本で第1波の流行を起こしたウイルスも、この変異株なのです。
その後、次の変異が起きたのは2020年の秋でした。
9月に英国、10月に南アフリカで立て続けに新たな変異株が発生したのです。
この変異株は、従来のウイルスよりもヒトの気道粘膜に結合しやすくなっていて、感染力が増していることが明らかになりました。
このために、感染者数が12月に入り急増しました。
2021年にはブラジル北部で発生した変異株(ブラジル型)も確認されて、これも感染力が強いことが明らかになっています。
2月初旬の時点で英国型、南アフリカ型、ブラジル型という三つの変異株が発生して、いずれも感染力が強いため、それぞれの発生国では主要な流行ウイルスになっています。
世界保健機関(WHO)の発表によると2月中旬の時点で、英国型は86カ国、南アフリカ型は44カ国、ブラジル型は15カ国と世界各地に波及し、国内流行を起こしている国も見られます。
日本でも12月末から空港の検疫で変異株が次々に発見されており、1月中旬以降は英国型の国内感染例も複数見つかっています。
感染力が強いだけに、今後、国内流行が拡大していくと、感染者数の増加は避けられないでしょう。
日本国内でも変異株「日本型」が発生する可能性もあります。
予防のカギは、いつ摂取できるかワクチンに頼らず、自己免疫の強化です。
直ぐに出来る事は食養生で腸管免疫を高める事(腸内フローラを発酵型にする)が重要でしょうね。
和食中心で発酵食品、食物繊維をしっかり食べて、動物性蛋白と油物、甘い物を控えてください。
ラジオ大阪1314OBCドクトルかっちゃん「笑顔で元気」
井草克一&仲みゆき