★ダニー・レイ(ジェームス・ブラウンの名MC)と8年ぶりに再会 | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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★ダニー・レイ(ジェームス・ブラウンの名MC)と8年ぶりに再会

【Meeting With Mr. Danny Ray】

8年ぶり。

今回の東京ジャズは僕個人的にもとても思い出深いものになった。なにより、NHK-FMの生中継の解説を担当したこと。そして、まったく予期せぬ形であのダニー・レイに再会できたことが感慨深いものになった。

土曜日(2014年9月6日)NHK-FMの『東京ジャズ』生放送中に電話が入った。友人のMからで、「吉岡さん、あのダニー・レイが日本に来てますよ! なんかのビッグバンドで、今日モーション・ブルーとか言ってました」という。「え、あのダニー・レイが?」 いろいろ調べると、クリスチャン・マクブライドのビッグバンドのMC(司会者)役で来日しているらしい。

そこで翌日(9月7日日曜)、東京ジャズに出演するクリスチャン・マクブライド・ビッグ・バンドをチェック、果たして、ダニー・レイが登場。

ライヴ後、バンドの楽屋にいくと、ミスター・ダニー・レイがいた!

なんでまた? しかも、ノー・クレジットで、バンドメンバーの中に事前に名前はでていなかった。

彼と会うのは、最後にミスター・ブラウンが来日した2006年3月以来。約8年ぶりだ。ミスター・ブラウンが亡くなってからは、こちらからアメリカに会いにいかない限り会えないと思っていたので感激もひとしおだった。

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粋。

楽屋でもミスター・ダニー・レイは白いスーツにハットという粋な恰好。ミュージシャンたちは、どんどん着替えてカジュアルなかっこうになっているが、ミスター・レイはステージ衣装そのままだ。

「(クリスチャンのことは)もう何年も知ってるよ。十数年、もっとかな。彼から電話があってMCやらないかって言われると、ツアーに参加している。クリスチャンは以前ジェームス・ブラウン・バンドにいたからね」

クリスチャンも「ミスター・レイのことは、(ジェームス・ブラウンの)バンド時代から何年も知ってるんだ。だから声をかけたんだよ」という。

ダニー・レイは勝本さんと僕がジェームス・ブラウンの奥さんが亡くなった1996年1月にその葬儀にオーガスタに行ったとき、空港に迎えに来て、そのときすべての運転手をしてくれた。ホテル、葬儀会場、ホテル、そして、翌日はミスター・ブラウンの家だった。

さすがにちょっとふけた感じはしたが、白いスーツを着てびしっと決めていると、「ああ、ミスター・ダニー・レイ!」と感慨深い。

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ヴォイス。

「ソウル・サーチン・レイディオ」の「コンプリート・ジェームス・ブラウン・シングルス」のコーナーのオープニングの声に、世界中でこの人ほど完璧な人はいない。こんなチャンスが巡ってくるとは夢にも思わなかった。

そういえば、昨年フレッド・ウェスリーが、中田さんのオーサカ=モノレールとライヴをして、ライヴ後フレッドに会いに行ったとき、「ダニー・レイはどうしてる?」という話になり、フレッドがいきなり、ダニーに電話してくれ、そのとき電話で話をしたことを思い出した。

「ミスター・レイ、お願いがあるんですが。いま、ラジオ番組をやっていて、毎週一枚ずつジェームス・ブラウンのシングルをかけているんです。そのコーナーのオープニングをやってもらえませんか?」と頼むと、二つ返事で「シュア!」。

さっそく、ラジオ用の一般IDとコーナーのオープニングを頼んだ。一応、僕も原稿を用意していたが、それを一通り読んでくれたあと、もう一回やらせてくれ、といい、曲名をいれたオリジナルなものをその場でやってくれた! あの「ライヴ」のオープニングのような曲目を連呼するやつだ。もう超感激である。

さらに、通常のラジオIDも、原稿にはない、「君がソウル・サーチン・レイディオを聴いていなければ、そのラジオはついてないもどうぜんだぞ」というセリフまでいれてくれた。もうもう超超感激だ。

これを楽屋で録音していたら、終わったところにちょうど、クリスチャンが入ってきた。「それにはいくらチャージするんだい? (笑)」。

「フレンドシップ・プライスかな(笑)」と僕。



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クリスチャンとダニーに、1970年代から知ってること、ミスター・ブラウンの奥さんの葬儀のときの話など、いろいろしたら、驚いていた。ミスター・レイもそういう話をすると、少しずつ思い出すようだった。

これらのIDは、明日以降の「ソウル・サーチン・レイディオ」でご紹介します。

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カラオケ。

ちなみに、クリスチャンとカラオケに行ったことがある話は以前にご紹介したが、そのときに歌った曲が思い出せなかったのだが、彼にそれを言うと笑いながら、「おおっ、そうだったな。たぶん、歌った曲は(スタイリスティックスの)『ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ』だと思うな。なぜなら、僕の声は低くてディープだろ? そんな僕が高いファルセットを歌うのがおもしろいんだよ」と思い出してくれた。

この日、ダニー・レイとの再会は予期せぬ再会だった分、感動もひとしおだった。

ENT>ARTISTS>Ray, Danny
ENT>ARTISTS>Brown, James