そんなわけで、マネージャー、リーダー、フォロワー。。。
「組織の運営」と「個人の適性」の話の続き。。。
で、写真を示しとこ。。。
って、どこがやねん。。。
金沢で着物のねえちゃんに会ぅて来ただけやんか。。。
北陸は旨いもん、多いで~。。。
「ホップ、ステップ、トージンボー」やって来たんとちゃうで。。。
ま、「大人のご褒美」っちゅううことで。。。
ちゅうても、クラッシックは分からへんから。。。
芸者さんのお三味線(おしゃみ)聞きに行こか。。。
それよりおっぱいパブ キャバクラか。。。
大人の火遊び、しませんか~。。。
話を東京に戻すで。。。
三多摩の田舎から東京駅八重洲南口に着いたんや。。。
8:36の「かがやき505号」に乗って金沢に行ったろ。。。
北陸新幹線とは初顔合わせや。。。
どうぞよろしゅうにぃ。。。
東京駅21・22番線は北陸新幹線と上越新幹線のりばを兼ねてるねん。。。
間違ぅて越後湯沢に行かんようにな。。。
向かいも秋田新幹線と青森新幹線(と一部、上越新幹線)のりばや。。。
稲庭うどん喰いに行くんやないねんで。。。
大間のマグロ喰いに行くんやないねんからな。。
切符は2週間前に取ったから進行方向最前列窓際の特等席や。。。
勉強もできるし、トイレも近い。。。
勉強に飽きたら写真も撮れる。。。
出たっ! 速く進むと時空が歪む「新幹線相対論的効果」や。。。
いやいや、ガラケーの記録スピードが遅いだけや。。。
画面上からスキャンしてる間に下の方が左に進んでるだけや。。。
カメラの相対的記録スピードも「相対論的効果」て言ぅてええやろ。。。
北陸新幹線は12両しかないから満席や。。。
それにしてもいろんな施設があるもんや。。。
7号車に多目的室(緑色の表示)まであるけど、鍵閉まってて残念。。。
急病人寝かせたり、車掌さんに言ぅて授乳とかするねんて。。。
帰りの東京行き調べたらめちゃ少ないやん。。。
いっちゃん速いオレンジ色表示の「かがやき」は朝夕だけ。。。
赤色表示の各駅停車「はくたか」でも1時間に1本だけ。。。
青色表示の「つるぎ」は富山までしか行かへん。。。
混み具合考えたら帰りの切符も買ぅとこ。。。
金沢駅の新幹線出口で歓迎されたで。。。
「ようこそ 北陸へ」。。。
駅の東側(兼六園側)に出たらごっついアーケードや。。。
内村くん、こんなとこで鉄棒の練習したらあかんで。。。
アーケードをぐるっと回ったら鼓門(つづみもん)。。。
着物女性は鼓門撮ってるときに向こうから視界に入って来てん。。。
ストーカーしてタイミング狙ってたんとちゃうで。。。
市内観光の基本は金沢周遊バスや。。。
どこまで乗っても200円。。。
いつまで乗っても200円。。。
長い時間乗ったら金沢駅に戻ってまうで。。。
運転手さんはショートヘアーの女性で観光案内してはる。。。
ドライバー兼バスガイドさんやな。。。
バスのルートマップ、バス停マップは5ヶ国語用意したはるねん。。。
日本語、英語、ハングル、中国語繁体字、中国語簡体字。。。
たくさんの外人さん来はるねんやろな。。。
英語はさておき、繁体字はほとんど読めるな。。。
台湾の人、お越しやす~。。。
とりま、尾山神社に来てみたで。。。
神門は神社っぽない洋風中国テイストの建モンや。。。
ステンドグラスありぃの、竜宮城っぽい屋根ありぃの。。。
ローマっぽいアーチ式構造からして明治の建築物や(1875年)。。。
せやけど注目は純日本職人ワザの透かし彫りや。。。
江戸末期・明治初期の職人てどんだけ神経細かいねん。。。
参道わきの九谷焼の店に入ったで。。。
黒田龍華堂さん。。。
きれいな壺、売ってる店もあったで。。。
加賀てまりの店にも入ったで。。。
毬屋さん、ってまんまやん。。。
加賀手まり、きれいすぎ~。。。
手まりは遊び道具やなくて、嫁入り道具の魔除けやて。。。
昔は嫁ぎ先の姑は鬼のこともあったやろからなぁ。。。
今は亭主がDVで鬼になるからやっぱり必要やろなぁ。。。
とにかく金沢は伝統工芸の町や。。。
加賀友禅は見ぃひんかったけど、結納用品の店は見たで。。。
泊まったんはアパヴィラホテルでアパホテルの上位バージョン。。。
ひとりでも全室ツインスイートに泊まったってん。。。
僕ってさぁ、リッチだからさぁ。。。
でなくて、閉所恐怖症なもんで。。。
加賀のおもてなしは折り鶴。。。
朝は早起き(4:30起き)で習慣のウェザーチェック。。。
週末はずっと晴れや~。。。
金沢でのんびりとした時間を過ごし今日はいよいよ東京へ。。。
金沢駅ホームで14:14に14番線の「はくたか」の写真を撮ったで。。。
新幹線車内は、何やガラガラやん。。。
いやいや、途中からぎょうさん乗って来るからやっぱり満席やねん。。。
軽井沢にも停車したから軽井沢にも行ったことにしとこ。。。
こうして夕焼けの中、帰って来たのでした。。。
自分用のお土産は九谷焼と加賀手まり。。。
あ、本物の手描きの九谷焼は高くて買えへんかったからプリントね(¥1,000)。。。
編み込んだ手まりは高くて買えへんかったから手作り土台まりね(¥600)。。。
東京に戻って来たら「あしなが募金」始まっててん。。。
ここは元奨学生として「募金せな!」と¥1,000入れる。。。
読者のみなさんも、もし賛同いただけるなら、
たとえ¥100でもいいからご協力を。。。
教育が「貧困の連鎖」を止める最高の方法だと思うのです。。。
【2016/11/2追記】
往きの東京駅八重洲口に着いたのは朝7:20。北陸新幹線に乗ったのが8:36で、そこには「空白の1時間」があった。実際は、
7:20 東京駅八重洲南口
↓ 「謎の1時間」
8:20 北陸新幹線ホーム
↓ ホームで写真撮影など
8:36 「かがやき505号」発車
で、1時間も何をしてたんだっていうお話。
「八重洲南口で一服でも。」
と喫煙所を探していると、植え込みに腰かけてタバコを吸っているおじいさんがいた。交番の前で堂々とよくやるなぁと思いつつ、声をかけた。
「ここ、タバコ吸っていいんですか?」
(タバコを取り出しながら声をかけたのでおじいさんにへの非難や注意でないことは明らか。)
「いいの、いいの。ここに灰皿、あるんだもん。」
(確かに誰かが置いた空き缶がある。)
「あー、そうみたいですね。」
と、ヒマを持て余している私と、これまたヒマなおじいさんの雑談が始まった。聞けば、おじいさんは鹿取神社に行く高速バス待ちだという。弟の家族と待ち合わせをしたのだが、待ち合わせの時間を間違えて3時間も早く八重洲口に着いてしまったという(鹿取神社行きのバスは10時!)。そりゃ、ヒマなはずである。
おじいさんは82歳。福岡出身だが地元で就職したあと、30歳前後で東京に働きに来た。したがって、
「博多弁なんて出ねーよ。もう50年も東京に住んでんだもん。」
確かに標準語(東京弁)っぽい。男ばかり6人兄弟の長男で、兄弟全員が東京・神奈川に住んでいるとのこと。それで今日は横浜の弟家族と旅行に行く予定である。
仕事はさすがに引退したが、東京では従業員数10人ほどの技術事務所に勤めており、全国を飛び回っていたとのこと。仕事内容は大小の企業の工場や研究所での各種の機械・装置の修理。初めは装置メーカーからの下請け依頼が中心だったが、メーカーに有料修理させるより割安・迅速・丁寧・確実なので直接の注文がひっきりなしになったという。わざわざ同じ作業を注文するのに、装置メーカーを通してピンハネ・遅延させる必要はない。土日も出張して、
「ひとの3倍は稼いだもんよ。」
とのことだった。
おじいさんは東京に家を買い、結婚し、弟たちを福岡から呼び寄せ、すべてが順風満帆…とは行かなかった。仕事人間のおじいさんは子供ができる前に離婚してしまった。
「嫁に暴力したわけじゃないよ。ギャンブルで借金を作ったわけじゃない。浮気も……本気はなかった。」
それでも奥さんから三行半(みくだりはん)をつきつけられた。おそらく奥さん側からすれば、仕事仕事で自分を顧みない困った男だったのだろう。男は鉄砲玉とは言うが、
「出張続きで、何ヶ月かに1度家に帰ってたくらいで、マグロ漁師みたいなもんやw」
そんな生活に奥さんは愛想を尽かしたのだろう。おじいさん、わらいごとじゃないよー。悲しみを笑い飛ばしてるんだろうけどね。おじいさんの結婚生活が何年続いたのかは聞かなかったが、離婚に際しては買った家も貯金もほとんど奥さんに渡したという。自分はこれから働いて貯金ができるから、と。なかなか見上げた男である。
「孫はカワイイなあ。」
「え、おじいさん、子供がいないんじゃ…」
「弟たちの孫。上は社会人、下はまだ小学生。ひ孫までいる。『おおじいちゃん、おおじいちゃん』って慕ってくれる。」
おじいさんの一番下の弟は70歳で現役のコンビニ店長をやってると言う。
「もうそろそろ36歳の息子に店を任そうか、いやまだ任せられない。」
ということらしいが、その息子の子供がまだ小学生。すぐ下の弟は80歳でひ孫がいて、まだ幼稚園児。そういった子供たちに対して、
「おとうさん、おかあさんには内緒だよ。」
と言ってときどきお金をあげたり、何かを買ってあげたりするのがおじいさんの楽しみである。そうすると孫やひ孫の方もゲンキンなもんで、
「おおじいちゃん、あれ買って、これ買って~。パパとママには言わないで~。」
と慕って来る。
「小さいうちはなんもわかんないから金がモノを言うとよ。」
そうやって信頼を勝ち得ると、孫は大きくなって高校・大学・社会人になると、悩み相談をするために『おおじいちゃん』のところに来るという。親にはとても言えないような悩みを打ち明けて来るらしい。とにかく今日はそんな孫かひ孫かを伴っての「家族」旅行だという。
おじいさんは一人暮らしだけど、こういう幸せもあるんだなと思った。もっと話していたかったが新幹線の時間が来たのでホームに向かった。読者のみなさん、お気づき? おじいさんが最初は標準語だったのが、1時間近く話しているうちに博多なまり(西日本言葉)が混じって来たのを。私は古老の本音トークを聞き出すのが趣味であり得意ワザである。
「組織の運営」と「個人の適性」の話の続き。。。
で、写真を示しとこ。。。
って、どこがやねん。。。
金沢で着物のねえちゃんに会ぅて来ただけやんか。。。
北陸は旨いもん、多いで~。。。
「ホップ、ステップ、トージンボー」やって来たんとちゃうで。。。
ま、「大人のご褒美」っちゅううことで。。。
ちゅうても、クラッシックは分からへんから。。。
芸者さんのお三味線(おしゃみ)聞きに行こか。。。
それより
大人の火遊び、しませんか~。。。
話を東京に戻すで。。。
三多摩の田舎から東京駅八重洲南口に着いたんや。。。
8:36の「かがやき505号」に乗って金沢に行ったろ。。。
北陸新幹線とは初顔合わせや。。。
どうぞよろしゅうにぃ。。。
東京駅21・22番線は北陸新幹線と上越新幹線のりばを兼ねてるねん。。。
間違ぅて越後湯沢に行かんようにな。。。
向かいも秋田新幹線と青森新幹線(と一部、上越新幹線)のりばや。。。
稲庭うどん喰いに行くんやないねんで。。。
大間のマグロ喰いに行くんやないねんからな。。
切符は2週間前に取ったから進行方向最前列窓際の特等席や。。。
勉強もできるし、トイレも近い。。。
勉強に飽きたら写真も撮れる。。。
出たっ! 速く進むと時空が歪む「新幹線相対論的効果」や。。。
いやいや、ガラケーの記録スピードが遅いだけや。。。
画面上からスキャンしてる間に下の方が左に進んでるだけや。。。
カメラの相対的記録スピードも「相対論的効果」て言ぅてええやろ。。。
北陸新幹線は12両しかないから満席や。。。
それにしてもいろんな施設があるもんや。。。
7号車に多目的室(緑色の表示)まであるけど、鍵閉まってて残念。。。
急病人寝かせたり、車掌さんに言ぅて授乳とかするねんて。。。
帰りの東京行き調べたらめちゃ少ないやん。。。
いっちゃん速いオレンジ色表示の「かがやき」は朝夕だけ。。。
赤色表示の各駅停車「はくたか」でも1時間に1本だけ。。。
青色表示の「つるぎ」は富山までしか行かへん。。。
混み具合考えたら帰りの切符も買ぅとこ。。。
金沢駅の新幹線出口で歓迎されたで。。。
「ようこそ 北陸へ」。。。
駅の東側(兼六園側)に出たらごっついアーケードや。。。
内村くん、こんなとこで鉄棒の練習したらあかんで。。。
アーケードをぐるっと回ったら鼓門(つづみもん)。。。
着物女性は鼓門撮ってるときに向こうから視界に入って来てん。。。
ストーカーしてタイミング狙ってたんとちゃうで。。。
市内観光の基本は金沢周遊バスや。。。
どこまで乗っても200円。。。
いつまで乗っても200円。。。
長い時間乗ったら金沢駅に戻ってまうで。。。
運転手さんはショートヘアーの女性で観光案内してはる。。。
ドライバー兼バスガイドさんやな。。。
バスのルートマップ、バス停マップは5ヶ国語用意したはるねん。。。
日本語、英語、ハングル、中国語繁体字、中国語簡体字。。。
たくさんの外人さん来はるねんやろな。。。
英語はさておき、繁体字はほとんど読めるな。。。
台湾の人、お越しやす~。。。
とりま、尾山神社に来てみたで。。。
神門は神社っぽない洋風中国テイストの建モンや。。。
ステンドグラスありぃの、竜宮城っぽい屋根ありぃの。。。
ローマっぽいアーチ式構造からして明治の建築物や(1875年)。。。
せやけど注目は純日本職人ワザの透かし彫りや。。。
江戸末期・明治初期の職人てどんだけ神経細かいねん。。。
参道わきの九谷焼の店に入ったで。。。
黒田龍華堂さん。。。
きれいな壺、売ってる店もあったで。。。
加賀てまりの店にも入ったで。。。
毬屋さん、ってまんまやん。。。
加賀手まり、きれいすぎ~。。。
手まりは遊び道具やなくて、嫁入り道具の魔除けやて。。。
昔は嫁ぎ先の姑は鬼のこともあったやろからなぁ。。。
今は亭主がDVで鬼になるからやっぱり必要やろなぁ。。。
とにかく金沢は伝統工芸の町や。。。
加賀友禅は見ぃひんかったけど、結納用品の店は見たで。。。
泊まったんはアパヴィラホテルでアパホテルの上位バージョン。。。
ひとりでも全室ツインスイートに泊まったってん。。。
僕ってさぁ、リッチだからさぁ。。。
でなくて、閉所恐怖症なもんで。。。
加賀のおもてなしは折り鶴。。。
朝は早起き(4:30起き)で習慣のウェザーチェック。。。
週末はずっと晴れや~。。。
金沢でのんびりとした時間を過ごし今日はいよいよ東京へ。。。
金沢駅ホームで14:14に14番線の「はくたか」の写真を撮ったで。。。
新幹線車内は、何やガラガラやん。。。
いやいや、途中からぎょうさん乗って来るからやっぱり満席やねん。。。
軽井沢にも停車したから軽井沢にも行ったことにしとこ。。。
こうして夕焼けの中、帰って来たのでした。。。
自分用のお土産は九谷焼と加賀手まり。。。
あ、本物の手描きの九谷焼は高くて買えへんかったからプリントね(¥1,000)。。。
編み込んだ手まりは高くて買えへんかったから手作り土台まりね(¥600)。。。
東京に戻って来たら「あしなが募金」始まっててん。。。
ここは元奨学生として「募金せな!」と¥1,000入れる。。。
読者のみなさんも、もし賛同いただけるなら、
たとえ¥100でもいいからご協力を。。。
教育が「貧困の連鎖」を止める最高の方法だと思うのです。。。
【2016/11/2追記】
往きの東京駅八重洲口に着いたのは朝7:20。北陸新幹線に乗ったのが8:36で、そこには「空白の1時間」があった。実際は、
7:20 東京駅八重洲南口
↓ 「謎の1時間」
8:20 北陸新幹線ホーム
↓ ホームで写真撮影など
8:36 「かがやき505号」発車
で、1時間も何をしてたんだっていうお話。
「八重洲南口で一服でも。」
と喫煙所を探していると、植え込みに腰かけてタバコを吸っているおじいさんがいた。交番の前で堂々とよくやるなぁと思いつつ、声をかけた。
「ここ、タバコ吸っていいんですか?」
(タバコを取り出しながら声をかけたのでおじいさんにへの非難や注意でないことは明らか。)
「いいの、いいの。ここに灰皿、あるんだもん。」
(確かに誰かが置いた空き缶がある。)
「あー、そうみたいですね。」
と、ヒマを持て余している私と、これまたヒマなおじいさんの雑談が始まった。聞けば、おじいさんは鹿取神社に行く高速バス待ちだという。弟の家族と待ち合わせをしたのだが、待ち合わせの時間を間違えて3時間も早く八重洲口に着いてしまったという(鹿取神社行きのバスは10時!)。そりゃ、ヒマなはずである。
おじいさんは82歳。福岡出身だが地元で就職したあと、30歳前後で東京に働きに来た。したがって、
「博多弁なんて出ねーよ。もう50年も東京に住んでんだもん。」
確かに標準語(東京弁)っぽい。男ばかり6人兄弟の長男で、兄弟全員が東京・神奈川に住んでいるとのこと。それで今日は横浜の弟家族と旅行に行く予定である。
仕事はさすがに引退したが、東京では従業員数10人ほどの技術事務所に勤めており、全国を飛び回っていたとのこと。仕事内容は大小の企業の工場や研究所での各種の機械・装置の修理。初めは装置メーカーからの下請け依頼が中心だったが、メーカーに有料修理させるより割安・迅速・丁寧・確実なので直接の注文がひっきりなしになったという。わざわざ同じ作業を注文するのに、装置メーカーを通してピンハネ・遅延させる必要はない。土日も出張して、
「ひとの3倍は稼いだもんよ。」
とのことだった。
おじいさんは東京に家を買い、結婚し、弟たちを福岡から呼び寄せ、すべてが順風満帆…とは行かなかった。仕事人間のおじいさんは子供ができる前に離婚してしまった。
「嫁に暴力したわけじゃないよ。ギャンブルで借金を作ったわけじゃない。浮気も……本気はなかった。」
それでも奥さんから三行半(みくだりはん)をつきつけられた。おそらく奥さん側からすれば、仕事仕事で自分を顧みない困った男だったのだろう。男は鉄砲玉とは言うが、
「出張続きで、何ヶ月かに1度家に帰ってたくらいで、マグロ漁師みたいなもんやw」
そんな生活に奥さんは愛想を尽かしたのだろう。おじいさん、わらいごとじゃないよー。悲しみを笑い飛ばしてるんだろうけどね。おじいさんの結婚生活が何年続いたのかは聞かなかったが、離婚に際しては買った家も貯金もほとんど奥さんに渡したという。自分はこれから働いて貯金ができるから、と。なかなか見上げた男である。
「孫はカワイイなあ。」
「え、おじいさん、子供がいないんじゃ…」
「弟たちの孫。上は社会人、下はまだ小学生。ひ孫までいる。『おおじいちゃん、おおじいちゃん』って慕ってくれる。」
おじいさんの一番下の弟は70歳で現役のコンビニ店長をやってると言う。
「もうそろそろ36歳の息子に店を任そうか、いやまだ任せられない。」
ということらしいが、その息子の子供がまだ小学生。すぐ下の弟は80歳でひ孫がいて、まだ幼稚園児。そういった子供たちに対して、
「おとうさん、おかあさんには内緒だよ。」
と言ってときどきお金をあげたり、何かを買ってあげたりするのがおじいさんの楽しみである。そうすると孫やひ孫の方もゲンキンなもんで、
「おおじいちゃん、あれ買って、これ買って~。パパとママには言わないで~。」
と慕って来る。
「小さいうちはなんもわかんないから金がモノを言うとよ。」
そうやって信頼を勝ち得ると、孫は大きくなって高校・大学・社会人になると、悩み相談をするために『おおじいちゃん』のところに来るという。親にはとても言えないような悩みを打ち明けて来るらしい。とにかく今日はそんな孫かひ孫かを伴っての「家族」旅行だという。
おじいさんは一人暮らしだけど、こういう幸せもあるんだなと思った。もっと話していたかったが新幹線の時間が来たのでホームに向かった。読者のみなさん、お気づき? おじいさんが最初は標準語だったのが、1時間近く話しているうちに博多なまり(西日本言葉)が混じって来たのを。私は古老の本音トークを聞き出すのが趣味であり得意ワザである。